認知行動療法を「困りごと」解決に用いる理由
心理学によって解き明かされている「こころの仕組み」を利用し、可能な限り客観的で合理的に解決を図ることが期待できるからです。
問題を長引かせる「堂々巡り(悪循環)」
ストレスが持続したり、高じて病に至るプロセスには、ストレスへの対処が非合理的になっていることがよく見られます。
そのつもりはなくても、ストレスを避けたり、無理に遠ざけようとしてしまい、それがストレスを「飼って」しまっていることがあります。
ある意味、ストレスは放っておくと大きく育ってしまう「生き物」のようなものです。
堂々巡り(悪循環)を解消する仕組み
一時的にはしんどくても、ストレスと向き合い、積極的で合理的な対処法を取ることで、むしろ速やかにストレスを遠ざけることができる可能性があります。それが、「ストレス」を「飼わない」ためのコツです。
このことはいろいろな状況に対していえることで、ストレスが多いjとお悩みの方は、もしかしたら、ストレスを飼うクセがあるのかもしれませんね。
こうした考えに従った方法で、抑うつ気分はかなり改善します。ただ、うつの軽快にはまだ至らない場合、「本質的な悩み」となるトラウマ(過去の不快な経験による思い込み)の問題が見え隠れしてきます。
ゆううつが長引く本質的な理由とは?
たいてい、何らかの「不快な過去経験(トラウマ)の記憶」による強い自己否定の問題があります。
お気づきですか?
うつの原因、うつの「維持要因」である「人間関係が苦手」「自己否定的な行動パターン」の本質は、「過去の不快な記憶(トラウマ)」に端を発するものだということを。
人付き合いや対人関係の際の「自己否定感」や「奥手なところ」は、大抵の場合、過去に経験した不快な体験がもとになっています。
そのトラウマが、今のあなたの性格的な特徴の一つである自己否定感や奥手なところに常に「栄養」を送っているのかもしれません。
その栄養を「断つ」ことができれば、徐々にトラウマ記憶は目立たなくなり、「性格」をマネジメントできる可能性につながります。
トラウマは、過去に実際に経験した過酷な体験であり、否定することはできないでしょう。ただ、あくまで、それは今においては「記憶の1ページ」ととらえることもできます。
そしてそれは,
それなのに,その記憶に支配され、振り廻され、「自己否定的に」動かされているとしたら…?
思い当たることがありませんか?
問題となる過去の記憶
- 小さい時の親子関係
- いじめ・ハラスメント
- 強く叱られた・脅かされた
- 印象に残る失敗体験
- 犯罪・災害被害
- その他
「他人の眼」または「自己否定(「どうせ○○できない。どうせ自分なんて」)が基準になっていませんか?