ボディワークとメンタルヘルス

メンタルヘルス

心には何かの「刺激」にさらされると,一時的にそれに束縛されるという性質があります。もし,そこにはまりこんでしまって,「今,ここ」から離れ,さまよい,とらわれ,心も体も制御できなくなってしまったら・・・。

カウンセラー小村は,ドキドキしていたり,緊張していることに気づいたら,それから解放され自由でいるために,可能な限り体を感じようとします。

「体を感じる」ボディワークは,「今ここ」に帰ってきて,とらわれから解放される手助けをしてくれるでしょう。

マインドフルネスとボディワーク

マインドフルネスの普及を受けて,東洋において「行法」として古くからおこなわれてきていた禅(瞑想)やヨーガなどのボディワークが,ストレスのセルフケアとして有効であるというエビデンスが示されるにつれ,実践するハードルがかなり下がってきたと思います。

すでにマインドフルネスを実践されている方も多いのではと思いますが,マインドフルネスでは,「心」が「体」に気づく,注意を向ける,ということをまず重視することから,禅(瞑想)やヨーガといった定番のボディワークのほか,「動き」に能動的に注意をはらうことができたなら,様々な行動・動作にマインドフルネスとしての機能が期待できると考えられています。(よく例示されるのが,呼吸,歩く,食べる,飲む,洗う・・・等ですね)

すなわち,「今という瞬間」に帰ってくるために,「体を感じること」を意識しながら日々のセルフケアを実践すると,どんなことでもマインドフルネス的な「ボディワーク」としての効果が期待できるのではと思います。

「いつもの動き」とマインドフルネス

例えば, 普段の所作,スポーツ,エクササイズに,改めて「注意」を向けて行ってみるのはどうでしょう。新しい動きを学ぶ必要はないのです。

いつもの動作に,「注意」を集中する,という気持ちを持つだけです。

そうすると,マインドフル歯磨き,マインドフル化粧,マインドフル髭剃り・・・マインドフル・テニス,マインドフル・ウォーキング,マインドフル・ストレッチ・・・などなど,挙げればきりがなくなります。

私たちは「修行僧」ではないのですから,マインドフルネスを生活に「常駐」できるようにお手軽に取り組んで行ければいいなぁと思っています。

カウンセリングの中でも,不安や緊張感の緩和つながる対処法として,初歩的な呼吸法や動作法に加え,日ごろいつもやっているちょっとした動きを通して,マインドフルネスの心についてお伝えできるように取り組んでいます。

今回もお読みいただきありがとうございました。