ストレスを弱めるブレイク・タイム

ストレスマネジメント

2024年は能登半島地震や航空機事故など大きい災害・事故が相次ぐ中での年明けとなりました。

多くのものを失った被災地域の方々のご心痛は察するに余りあります。被災地域の一刻も早い復興を願うばかりです。

皆様も日ごろの生活や仕事にはストレスを感じることも多いと思います。引き続き,身も心もお大事になさってください。

ストレス…たまっていませんか?

日ごろからストレスケアを心がけてはいても,災害や事故などの突然で強いストレスによって,一時的に強い反応が起こることがあります。

急激な環境の変化によるストレスは,ストレスが落ち着き,日常に戻ったように見えても,長期的に心身の問題を生じてくる可能性があることはよく知られています。

小さい日ごろのストレスでも同じで,ストレスが解消しきれず積み重なっていたら,いつも通りの軽いストレスであっても,やがて思いもよらない急激な反応を生じることがあります。(例えば,睡眠不足が続いていると,そうでない時よりも人の小さいミスが許せなくなってつい怒鳴ってしまう・・・など。)

もし、ここしばらく(数年の単位で),忙しさなど諸事情があってあまりストレス発散ができていないなぁと感じておられたり,災害も含めここ何年かの間に強いストレスを経験されたことがあるなら,今は大丈夫でもこの先要注意かもしれません。

自分の心と体と対話し、ここ数年の自分の生活を振り返ってみて,少し先の将来のために,少しづつでもセルフケアに割ける時間を見つけ,増やしていきましょう。

ストレス・コーピングのリストを作ろう!

そのためにはいわゆる「コーピング」のためにリストを作っておいて,普段からストレスをため込まないように備えておくことをお勧めいたします。

左は一例ですが,ストレス・マネジメントの方法をご参考に,ご自身のリストを作っていただければと思います。

こころの応急処置~メンタルヘルス・ファーストエイド~

ここでは,ちょっと「傷」(トラウマ)になりそうな出来事に遭遇した際に,ダメージを軽減できるような応急処置についてお伝えします。

1.セルフ・コンパッション・ブレイク(Neff & Germer,2018)

ストレスや気分の揺れ動きなどしんどさに気づいたら,それが何かを見つめながら,肩の力を抜いて,次のように自分にやさしくささやいてみましょう

  1. 今,相当ストレスを抱えているかも…。これはつらい状況だ。
  2. 人生,悩むこともあるのは当たり前だよ。苦しいのは自分だけじゃないし,似たような状況におかれたら,誰でもこういう感情を持つよ。
    1. ありのままの自分を受け入れられますように。
    2. 自分を許せますように。
    3. 強くいられますように。
    4. 忍耐強くいられますように
    5. そのほか,自分の心からそんな言葉を静かに紡いでみましょう。難しいようなら,親友や大切な人にかける言葉を想像してみるのもOK.

セルフ・コンパッションとは,「自己への慈悲」と訳されますが,仏教でいう「慈悲」の気持ちを自分自身に向けるという,古くて新しい方法です。マインドフルネスとも深い関係があります。

セルフコンパッションが高いと,次のような効果が認められていることから,トラウマティックな出来事ににおけるメンタルケアにおいても効果が期待されています。

  • 精神的な健康(不安・抑うつの低減,幸福感が高い)をもたらす。
  • ネガティブな出来事に対して平静な考えを持つ傾向にあり,(「失敗は誰にでもある」「長い目で見れば問題ない」など)否定的感情を経験しにくい。
  • 他者からの評価に対して自分をありのままに認識し,自己評価が変動しにくい。
  • いわゆるネガティブな思考の反芻を減少させる。
  • 自己価値を安定させる。
  • 主観的幸福感を高める。

主な参考書籍


また,次のように短時間だけ気分転換(リフレッシュメント)するのも簡単ですが有効です。

2.リフレッシュメント・ブレイク
  • 2分間だけ,深呼吸,スマホのゲーム,パズル,軽い運動,飲食など何か違うこと(リフレッシュ)をして,積極的に気分転換をするのもありです。
  • 不快な気分に飲み込まれないよう,不快気分をブレイクして嫌な出来事を2分だけ忘れられたら,その後の気持ちを楽にする助けになるでしょう。

自分の心・体と自分をいたわってやさしく付き合うためにも,ブレイクタイムの習慣をもてるといいですね。

ご自身の力だけでは難しいとお感じでしたら,カウンセリングのご利用をご検討ください。広島心理教育研究所Cocoikuカウンセリングルームではコンパッション志向のカウンセリングをご提供しています。

今回もお読みいただきありがとうございました。