発達障害(神経発達症)
注意欠如・多動性障害(ADHD)や自閉スペクトラム症(高機能自閉症・アスペルガー障害を含む)、学習障害(LD)などは、知的機能は高く維持されていますが、得意と不得意の差が著しく大きいため、社会生活になじめず,困難を抱えることが多くなります。
自閉スペクトラム症は社会性やコミュニケーション、創造性の障害といった諸症状によって生活上の困難をきたすケースが多くみられます。
ただ、本人の自覚する生活上の困難があるにもかかわらず,それが周囲からは障害として認識されにくく、見過ごされてしまって適切な支援を受けられないということが多く見られます。
そのため幼少・児童期から思春期にかけての発達のプロセスの中で二次的な問題を生じてしまったり、大人になって就職してから初めてそのことに気づいたり、など、周囲の理解のなさによって問題が大きくなってしまうことが問題視されてきました。
近年は理解が進み,幼保・小学校のうちに診断・支援が開始されることも増えてきました。
支援においては環境調整や本人の自覚に基づいて自己コントロール力をつけたり,各種の訓練を行う,場合によっては服薬など多岐にわたり,持続的に有効な各種の支援を受け続けることが必要ですが,まだまだそういった環境が多くないのが現状です。
最も大切なのは,周囲の適切な理解とともに,本人・家族が今ある問題、困り感と付き合いながら、解決志向でマネジメントを図っていくことと考えられます。