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行動療法(Behavior Therapy;BT)

※「技法」について説明していますが、概要を簡略化して説明してあるだけです。専門家の見立てと指導の元で行うことで効果が期待できます。

現代心理学の祖とも言える、スキナーによる「オペラント条件付け」の考え方と、パヴロフによる「条件反射」の考え方を発展させた『レスポンデント条件付け』の考え方を用い、人の学習の原理を応用した行動変容のための技術です。一般に認知行動療法の第一世代とも言われ、スキナー以来、様々な行動に関する知見が積み重ねられていますが、今日でも、行動はその行動の結果(賞・罰)によって成立し、維持されるという点においては共通しています。
 
そこから、問題行動が維持されるしくみ、または新しく行動が形成されるしくみを実験的研究を元に分析し、刺激を統制したり、強化子(結果)を統制することで、問題行動の修正や、望ましい行動の形成を目的として臨床に応用されています。
 
主に子どもの問題について、環境的なアプローチが必要な時によく用いられますが、近年は行動のマネジメント法(パフォーマンス・マネジメント)として大人の問題についても様々に応用され、生産性の向上やメンタルヘルスにおいても利用されています。
 
行動がストレスを強める方向に維持されている場合、ストレスを弱める行動を形成したり、積極的なストレス対策を推し進める行動を増やすなど、行動の原理にもとづいたストレスマネジメントの効率化をはかることができます。
 
基本的な技法として、行動強化法や刺激統制法、系統的脱感作法や暴露反応妨害法など多くの技法が知られています。
 
認知行動療法・ストレスマネジメントにおける背景理論、行動変容法の一つとして、様々な状況において活用しています。

応用行動分析学
パフォーマンス・マネジメント(「やりたいことをやれること」にする方法

人間の習慣的な行動の背景には、その行動がよいものであれ悪いものであれ常に何らかの「報酬」が存在しています。

その報酬の働きによって、あらゆる行動は維持され、「習慣」として日常生活の一部になっています。これが心理学(学習理論)の考え方であり、習慣が維持されている仕組みを分解・整理した考え方を「行動分析(ABC分析)」といいます。

好ましい習慣であればわざわざ変える必要はないですが、好ましくない習慣をわずかでも変容させることが出来れば、より充実した健康的な生活を送ることが出来ます。そうわかってはいても、なぜか好ましくない習慣とは容易には変容できないものです。それは、次のようなメカニズムによるものと考えられます。

一般に習慣とは、あまり意識されないでいつしか学習されたプログラムにしたがって、いうなれば飛行機の自動操縦のように「自動的に」行われている行動と言えます。心理学的に言い換えれば、いわゆる「無意識(潜在意識)」の働きと言ってもいいかもしれません。人間は覚醒していれば、いわゆる「意識」が存在し、その意識にしたがって、能動的に(自律的に)行動していると考えがちですが、実際には、無意識下で(自分でも気づかない所で)自動的に(勝手に)コントロールされている部分も多くあります。そうした無意識下にある行動プログラムは普段意識することは出来ない(出来てもわずか)ため、何故、自分の好ましくない習慣が自分の意に反していつまで経っても改善されないのか自分自身わからなくなっているのです。

自分自身にその習慣を変容させる力がないのではなく、人間が効率よく行動するために整備された学習~行動システムによる弊害といえるのです。したがって、好ましくない習慣を変容させるためには、まず、

①自分自身の習慣(問題)に気づき、
②その習慣(問題)がどうして、維持、持続しているのかということを理解し、
③その理解に基づく適切な習慣を形成するようなプログラムを作って実行すること

という、(行動のマネジメント:Performance management)のプロセスが必要になります。この考え方を習得して応用することが出来れば、自分自身の行動の「プログラム・コード」を手に入れることにもなります。いわゆる「できる人」は、こうした仕組みを理解して実践している人に他ならないでしょう。

系統的脱感作療法

苦手なものを少しづつ克服していく方法

イメージによって行うイメージ脱感作と現実場面において行う現実脱感作がある。もちろん、現実脱感作の方がクライエントに与える負担は大きくなる。

方法

1.不安階層表の作成
不安のレベルを0~100の間で設定し、一定の間隔ごとに不安や恐怖を感じる状況を整理していく。

2.低い位置から逆制止を行う。
◎ 逆制止の手続き
※ 逆制止の際に、拮抗反応としてリラクセーション反応を用いる。そのため、事前に何らかのリラクセーション法を習得しておくこと必要。呼吸法や筋弛緩法、自律訓練法などが用いられることが多い。

※イメージ脱感作の方法です
1) まず、リラクセーション法を行い、心身をリラックスさせる。
2) 次に、不安階層表のレベルの低い位置にある不安状況を選ぶ。
3) その状況を頭の中にできるだけ具体的にイメージする。
4) 不快な感情、身体的反応が起こっていることを確認する(0~100で評価)。
5) リラクセーション法を、反応が0になるまで行う。
6) 3)に戻り、同じ手続きを繰り返す。
7) 3)を行っても、不快な感情や身体的反応が起こらなくなるまで行う。
8) 次の状況についても同様に行う。

このように、系統的脱感作療法では、負担の小さいところから初め、徐々に負荷の大きい状況を順次逆制止によって克服していく手続きをとる。最終的に100の状況を克服することができてもそれはイメージ上のことなので、実際にどの程度までできるのか、現実的な状況の中で確認していく。必要であれば、さらにイメージ脱感作を加療する。

暴露反応妨害法(エクスポージャー)

苦手なものを一気に克服していく方法。主にパニック障害など、身体的不快感によって著しい恐怖や不安を感じ、その場や対象に接近することを避け、そのため対象に対しての不安が予期的なものになっている場合に有効。

方法

1.不安階層表の作成
系統的脱感作法と同様に不安のレベルを0~100の間で設定し、一定の間隔ごとに不安や恐怖を感じる状況を整理していく。

2.中程度の位置から行う。
エクスポージャーでは逆制止とちがい、不安階層表の、高すぎず、低すぎずの位置から始めて、不安反応が惹起されてもリラクセーション法による拮抗反応を利用しない。不安が生じた際に、その不安反応が収まるまで「何もしないで」その場にとどまる。それにより、場所や対象による不安反応との条件付けを消去することができる。

初めから最強度の不安から始める場合、特に「フラッディング』と呼ばれる。

暴露法の場合、即効性が期待できるが中途半端に行い、不安反応が収まる前に場から離れるなどの対処行動を行うとさらに不安が強化されることがあるので注意が必要。

ソーシャル・スキル・トレーニング;SST

SSTの定義

①:「対人的状況において、自分の目的を達成し、相手から期待した反応を引き出すような効果的な行動を、指導者の援助のもとに、体系的に学習する認知行動療法(前田ケイ)」

②:「日常の対人関係をうまく維持して行く上で、必要かつ大事な言語的・非言語的行動について、それらをうまく使えるように練習することを目指す心理療法(松原秀樹)」

難しく定義すると上記のようになりますが、「人間関係」や「人付き合い」において、人と出会う場面に予想される状況での受け答えをあらかじめ練習して準備しておくことで、その状況に対する不安を減らして、必要な社会的場面に積極的にかかわれるようにすることです。

生活技能(Social Skills)とは?

■社会生活を円滑にし、周囲の人達との関わりを効果的に行うために、他者からのメッセージを受け止め、社会的状況を評価・判断し、自分の意志や感情を相手に伝達する能力。

■ 道具的技能と親和的技能

  • 道具的技能:状況において目的を達成するための技能。
       例) 店で買い物をするとき、欲しい商品がない時、それを店員に尋ねる。
  • 親和的技能:相手と気持ちを分かり合うといった情緒的な技能。
       例)店の店員と仲良くなるために話しかける。
  • ポイント⇒ 生活技能を高めることはQOL(生活の質)の向上と結びつきやすい。

    生活技能を構成する3つの要素

    ①送信技能
        言語的および、非言語的行動により、自分の感情や意思を効果的に相手に伝える。

    ②受信技能
      1) 社会的刺激に注意を向け、相手からのメッセージを受けとめる。 2) 社会的文脈の中で、その意味を正しく読みとる。

    ③処理技能
    問題解決のための複数の行動選択肢の中から、その結果を予測し、相手との関係や社会的状況の中でふさわしい行動を選び取る。

    練習は集団で行う方法が有効なので、集団療法として実施されることが多いです。ただ、カウンセラーとの一対一の場面でも、方法を工夫することで可能なので、よく用いられる方法の一つです。

    こちらの説明もご覧ください

    ※「技法」について説明していますが、概要を簡略化して説明してあるだけです。専門家の見立てと指導の元で行うことで効果が期待できます。

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