中・高年(ベテラン)の悩み(人生の正午)
人生の正午とは心理学者のユングの言葉ですが、人生の折り返し地点である40~50代の中高年の世代のことを指します。
また,レヴィンソンという学者は,「人生の四季」という言葉で,人生の折り返しの中・高年の時期(40~45歳)を「人生中間の移行期」として示しています。
この世代は職場では中堅・ベテランの重要な位置にあり、中間管理職として仕事をしながら後進を指導・育成するなどの負荷が大きくなっているとともに、家庭では子どもが成長して子どもとの葛藤や住宅ローンなどの経済的な問題などを抱え、公私共にストレスが重なるいわゆる多重ストレス問題にさらされています。
厄年にも近く,病を発症したり,家族の問題にみまわれたり,仕事上の環境の変化など,大きい変化があれば,心身のバランスを崩しやすい時期とも言えます。
心理学者エリクソンは,家族をつくり,後継者を育て,次世代を育成することが,この時期の課題としており,気力・体力,環境に恵まれていれば、それまでの経験の蓄積によって、その役割をエネルギッシュに全うしていける世代でもあります。
ある意味、これまでの人生を問い直し、来るべき老年期に向かっての総括をするための、人生の転換点ともいえる時期でもあります。
今までの人生、そしてこれからのことを総括し、人生の価値を明確化しつつ、次の目標をどこかに設定することで、進むべき道筋の見通しがつき、ご自分の新たな枠組みが決まります。
自分の歴史を自覚しながら,次の段階に向けての見通しがつけば,何かと重くなりがちな中・高年期を乗り切るための心の準備もできるでしょう。
この重要なセルフ・マネジメント、「人生のマネジメント」を応援させていただきたいと思います。