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認知再構成法

認知療法を代表する方法で、不快な気分をもたらす「自動思考」を修正し、気分の変化を図ります。

大体いつも、次のような説明をしています。

「現在の症状はネガティブな感情や思考とつながっていて、それがネガティブな行動のきっかけとなり、結果として症状が維持されています。ネガティブとかポジティブとは単に思考の偏り(考え方の癖)であって、それが感情の偏りをもたらし、行動の偏りをもたらしているのです。ネガティブだからただポジティブにすればいいというものではなくて、バランスが大事。なので、今のままのあなたが、偏りをただしてバランスを取る方法を知ればいいのです。」

具体的には、「思考への気づき」とそれを修正するための「考え方」の練習をすることになりますが、大事なのは「記録」をしっかりとることです。頭の中だけで考えるのではなくて、記録にきちんと取りながら、取り組むことで効果が見込めます。

一般にそのための記録表の書式が用意されていますので、それをお渡しして、記入をお手伝いしながらご自分の思考の修正に取り組んでいただきます。

やり取りのシュミレーション

(よく見られるパターンのやりとりとして創作したケースです。やり取りのパターンには状況やクライエントさんの特性に応じて数パターンあり、そのなかから最適なパターンを選択して行います。)

<T:セラピスト C:クライエント>

T:ちょっと試してみましょうか。(記録票を提示)書式に沿って、まずはあなたを動揺させた出来事を記入してください。何か思いつきますか?

C:就職が決まらないことについて家族が励ましてくれたことです。

T:その時にどんなことを感じましたか?

C:自分が悪かったのか。私が負担をかけてしまっている…。

T:そんな考えが浮かんだんですね(自動思考)。その時の気分はどうでしたか?

C: 罪悪感(90)、悲しみ(80)。

T:励ましてくれたことに対して、ご自分を責め、それで罪の意識や悲しみを感じたのですね。この感情を少しでも弱めるにはどう考えたらいいでしょうね。

C:う~ん、難しいですね。どういうことでしょう?

T:この「考え」が偏っているとしたら?(バランスが取れる方向に)ずらしていくにはどんな考え方ができるでしょう。

バランス思考

C:う~ん、感謝とかですか?

T:そんなポジティブな気分になったとしたら? さっきも言いましたけど、今の考えがネガティブだとして、ポジティブな考え方とはどんな考えでしょうか?

C:う~ん…

T:では立場を逆にしてみましょう。あなたが家族の立場だとしたら? 悩んでいるあなたのことをどう思うでしょうね?

C:助けてあげたいとか、何とかしてあげたいとか…ですかね。

T:ではその考えを持ったまま、あなたに戻って家族の言葉をもう一度考えてみましょう。

C:あ~、私のことを考えてくれている、ということでしょうか?

T:どんなふうに考えてくれているのでしょう?

C:私を大事に思って心配してくれている・・・? だから励ましてくれていたのでしょうか?

T:なるほど。責める気持ちではなく、大事に思ってくれているから、励ましてくれていたと考えるんですね。そう考えると、感情はどうですか? どう変化しますか?

C:ええ、ずいぶん楽になります。

T:何か、新しい感情があれば、教えてください。

C:感謝に幸福です。

T:そうですか。ずいぶん変わりましたね。これは、あなたの視点が広がったことによる結果です。このように、不快な思考に対して視点を広げることができたら、楽になる考えが浮かぶことを経験されましたね。始めの不快な考えは、否定的な思い込みによってある意味「自動的に」浮かんでいる考えですので、それを「マニュアル」で考え直してみることで、バランスの取れた「現実的」な思考が浮かぶのです。そして、大事なのは、否定的な思考やそれにつながる不快な感情を「否定しない」ことです。それがあるのも事実なので、それを認めつつ、とらわれないで、視点を広げ、別の考えや気分の選択肢を探していく気持ちが大切です。

(ここまで)

「就職」で例を挙げましたが、いろいろな状況でよくあるやり取りの一例です。言葉では「励まして」くれていることは理解しているのに、自分自身の心の中でそれをゆがめ、就職できていない自分のネガティブな一面を過大に広げて「幻想」を作り出し、家族が自分を「責めている」と解釈していることによって生じた問題です。

こうして、現実と「幻想」のギャップによって生まれる問題を埋め、バランスの取れた解釈ができるように手助けをするのが、認知再構成法です。

思考への気づき

思考⇔気分⇔行動

認知変容の仕組み

 家族に責められていると考えると、家族との接触を避けるかもしれませんし、家族に対しての怒り、自分に対しての焦りも生まれ、冷静な判断ができなくなり、ますます就職に齟齬をきたすかもしれませんね。
 でも、家族が自分を励まし、応援してくれていると考え、心配して大切に思ってくれていると思えれば、感謝して家族の協力を素直に受けることができ、就職という目標により近づけるかも知れません。
 幻想から現実に立ち戻ると、現実の世界は大きく変わる可能性があります。思考と気分を変え、そして、自分の目標を達成するために「行動」を変えることをここからさらに目指します。

行動を変えてみることで、「思考」の確かさをますます確信していきましょう。

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