頭痛、腹痛、腰痛、ストレス性の「痛み」に対処するには

原因がわからない体の痛みにストレスが関与していることはよく知られています。

首、肩のコリに始まり、緊張型頭痛、過敏性腸症候群、腰痛などもストレス症状一つとしても知られていますが、主に過度な緊張による血流の低下によって引き起こされると考えられています。

こうした症状が持続しますと、「生活の質(QOL)」が著しく下がってしまい、生活自体が不安になって、ますます緊張が強まってしまうという悪循環が生じてしまいます。

活動が抑えられてしまうと、そこで心のエネルギーが補給されなくなり、結果としてうつ状態に陥ってしまうことも。

「症状」そのものは前回も書きましたように、「心と体からのメッセージ」と考えますと、決して悪いものではないのですが、どうやら、そのメッセージの出方が、うつや不安症のように心に出る場合と、痛みなどの症状として体に現れる場合のように、人によって違いがあるようです。

身体症状を呈している方に抗うつ剤を処方した所、その症状が軽快した、ということを聞いたこともあります。

昔はこうした身体症状としてあらわれるストレス症状は「仮面うつ病」と呼ばれたこともありました。

そうした、うつ病の一側面としての身体症状と、うつまで至ってはいないストレス性の身体症状では、その対処も少し区別して考える必要があるように思います。

心と体に現れる症状は体からのメッセージであると考えますと、それは心と体にどこかアンバランスなところがあるということを教えてくれているわけですし、もうひとつの側面としては、心と体を守る防御反応でもあるわけです。

それを闇雲に何らかの処方で「ただ、症状のみをとる」ということだけを実施すると、再発したり、別の場所に症状が移行してしまう、ということも起こりえます。

身体症状の緩和のために、認知行動療法では主にリラクセーション技法を用いますが、「うつに伴う身体症状」の場合は、うつへの認知行動プログラムの一環として、「認知(思考)」の方も入念に考慮しながら、身体症状に対処するために戦略的にリラクセーションを学ぶ必要があります。

ストレス性の身体症状では、ストレス緩和のための対処方略(コーピング)として直接的にリラクセーションを実践しても良いでしょうけど、やはりその時々の状況や認知面なども考慮して、その中にリラクセーションを位置づけていく、という用い方の方が効果を上げています。

こうした症状(メッセージ)は、ある意味、これまでの人生における習慣の偏りを教えてくれているとも言えます。

いずれにしましても、症状のみに焦点を当てるのではなく、広く生活の状況を理解して、生活全体の質を上げる、という観点からのアプローチの方が、「急がば回れ」ではありませんが、結局、痛みには有効な対処になると考えています。

認知行動療法も第三世代、といわれる時代になっていますが、弊所では心身医学的な側面も重視して、全人的(ホリスティック)な認知行動療法をご提供すべく努めています。

今日も長文最後までお読みいただきありがとうございました。

心理カウンセリングオフィス 広島心理教育研究所