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カウンセリングオフィス広島心理教育研究所

カウンセラーの休日の過ごし方~月曜病にならないために


今日は月曜日。「月曜病」という言葉を聞いたのは小学生の頃でしょうか。

当時好きだった漫画で、「ぼくの動物園日記というのがありました。故・西山登志雄氏の青年期、動物園の飼育係として過ごした若き日を描いた漫画でしたが、私の中では今でも忘れられない様々なエピソードがありました。

劇中、娯楽が少ない戦後の時代、動物園には日曜日になるとお客さんがどっと押し寄せ,(禁止されているにもかかわらず)よかれと思って投げ込んだ餌を動物たちが食べてしまうので、月曜日になると消化不良になって体調不良になることを月曜病と呼んでいたそうです。

そして、とうとう西山氏が担当していたキリンがそれが原因で死んでしまいます。

西山氏は可愛がっていたキリンが死んだことでお客さんを恨みますが、先輩飼育係に「お客も善意でやっていることだから、お客を責めてはいけない。」と諭されます。

そして、「フジ子(キリンの名前)はお客の善意に殺されたんだ!」と慟哭し、やりきれない思いと悲しみを胸にしまいこむ、というストーリーでした。

(最後に、「今は月曜病はありません。」という但し書きがあったのを覚えています。)

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さて、人間界では現在も「ブルーマンデー症候群」などと呼ばれて、月曜病は実在しています。

サザエさん症候群とも呼ばれることがありますが、休日が終わって、月曜日になると気分がブルーになる、仕事や学校に行きたくなくなる、前日の夜寝つけない、などうつ的な症状が生じるもので、誰しも経験したことがあるものと思います。

動物園の動物たちにとっては、土・日(休日)は「稼ぎ時」「オン・タイム」ですが、人間にとっては、土・日(休日)はしっかり休み、リフレッシュした状態で週のスタートを切るためのオフ・タイムです。

土・日にしっかり疲労を取り、エネルギーが充てんされていないと、疲労を抱えたまま新しい週を迎えてしまうことになってしまいます。

前回の記事にも書きましたように、多忙な時期や、家庭内のイベント、地域の行事などいろいろと駆り出されてしまい、ゆっくり過ごせる時間がない、ということもあるかもしれません。

そうした時はそのことを前向きにとらえて、活力をあげていくことも大切ですが、一方で、心と体をしっかりゆるめる「ヒーリング・タイム」も必ず必要になります。

私の経験上、うつなどのメンタルヘルス不調になる方の大半に、自分の活力をあげる活動が少ない傾向がありますが、その一方活動をしすぎてしまって休まる暇がない状態の方も多く見られます。

気ばらしごとや楽しみごとが「義務化」してしまっている状態で、これでは気は休まりません。どちらにしましても、「休むことがうまくない」方、「オン・オフの切り替えが苦手」な方はメンタル面での不調が出やすいと言えるでしょう。

私、カウンセラーの休み方としましては、土曜日はなるべく何もしません。

せいぜい部屋の掃除、積み残しが気になる場合少しだけ仕事の整理などもしますが、基本的には気の向くままになるべく穏やかに過ごします。

そして、日曜日に少々イベントを入れ、気晴らし・楽しみごとを行い、それも早めに切り上げて夕食や入浴も済ませ、あとは寝るばかりにしておいて、翌日の仕事の予定を確認し、必要なら準備を整えておき、早めに寝る・・・というのが理想的と思っています。

土・日の休み方を変えるだけでも、仕事の量・質ともに良い方向へ変わる可能性もあると思っています。

今日もお読みいただきありがとうございました。