カウンセラーが、過去や未来の思いにとらわれている時、つまりマインドフルではないクライエントさんにたいして、いかにマインドフル(今に集中する態度)に導くか否かが、カウンセリング(認知行動療法)の成否を分けます。
方法としては、マインドフルネス瞑想によって導く方法のほうが、従来の、認知再構成法(思考のトレーニング)という、考え方の枠組みを変えていく方法よりも、効果的といわれていますが、結局は用い方の問題なのかな~と思います。
思考のトレーニングも、結局のところは、マインドフルになって、自分の思考を少し離れたところから眺める方法であって、そのために、いわゆる「認知の歪み」という概念を使うわけですが、そこのところの理屈をうまく説明できれば、(瞑想とは別の意味で)短期的にマインドフルが達成できそうな気もします。
認知の歪みやスキーマという言葉は理解できても、そこになじんでいるときは、それを問題とは思えないものです。
結局のところ、どうやってそれらを意識から分離することができるのか、という一点にかかっているわけですね。
認知行動療法では、それを紙に書く、書いて記録を取る、そしてためしにやってみる、という方法がよくおこなわれますが、書く事はとにかく、何においても重要です。
人の頭はとにかく、油断すると次々と新しい考えが浮かんで、前の考えを打ち消していってしまいます。
せっかく前向きに考えても、次の瞬間には、再び後ろ向きの考えにとってかわられてしまっています。
そして、その後ろ向きの考えを、「後ろ向きの考えだ」とはなかなか思えないものなのですね。
そこで、「今」に集中するマインドフルネスでもいいですし、記録にとってもいいですが、それらによって、その「今」の考えをじっくりと味わってみることで、「後ろ向きの考え」を多方向から眺めることができるわけですね。
まずはそうして、思考から距離を取ることを実感すること、そこが第一歩となります。
「今」に集中して何かをやってみると、生産性が向上することを実感できるはずです。
今日もお読みいただきありがとうございました。
あなたのお宝が見つかりますように。