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カウンセリングオフィス広島心理教育研究所

マイナス思考と現実思考

カウンセリングをしていると、いわゆる「マイナス思考」だという人と良く出会います。

確かに、自分のことを必要以上に否定的に考えたり、人からのよい評価があるにもかかわらず、それを認めることが出来なかったりする人からの相談が多いです。

そうした人は、いわゆる「プラス思考」とか「ポジティブ思考」という考え方を知りつつも、なかなかそう簡単には考え方を変えられないと嘆かれます。

確かに、考え方を変えるのは難しいものですね。「楽天家の方が成功する」とは何かの本で読んだことはあっても、悲観的な人が急に楽天家に変わることは困難に思えます。

そうした考え方も、もともとの性格的な傾向から来るものなのか、それともうつ病のような病から来るものなのか、それを見きわめて個別に対策を考えていく必要がまずはあります。

しかしながら、あくまで一般論として私見を述べれば、世のマイナス思考の人々に欠けているのは、「現実思考(リアリティ・シンキング)」ではないかと思っています。

「現実思考」とは「現実志向」でもあります。自分自身の経験に対して開かれた態度を持つ,ということです。

いわゆる「マイナス思考」の考えを聞いていくと、かなりの部分が根拠のない仮定の話で成り立っており,ほとんど空想と言っていいものもあります。

つまり、現実的ではなく,必ずしも経験に基づいていないのです。

そうであれば,別にプラス思考に変える必要はなく、単に、今の自分や状況を正確に、現実的に値踏みしてみればどうなるでしょう。

もしかしたら、自分の予想とは違う結果が出るかもしれませんが、それと向き合うちょっとの勇気は必要かもしれません。常に現実を正確に見る、把握するクセをつけておき、それを判断基準にすれば、マイナス思考は自ずと「現実思考」へと変わっていくのではないでしょうか。

マイナス思考でもプラス思考でも、どう頭で考えたところで今そこにある現実は変わりません。現実をどうとらえているかという認識が変わるだけです。

変えたいのは、考え方なのか、それとも現実なのか。どちらにしても、変えるためには何かしら、行動を起こす必要があるでしょう。

思考と行動を変えるコツとは

まずは、毎日の活動の記録をつける。

  • 現実の出来事、考え、感情の中から、どんな小さいことでもいいので、「よかったこと」「満足したこと」を探す。
  • ある特定の状況下での考え方を柔軟に色々な角度で考えてみる。
  • 今までとは違った行動パターンで行動してみることでしょうか。

「どうせムダだから・・・」とマイナスに考えるのはひとまず置いておいて(判断保留)、まずは、出来ることから、始めてみませんか?

お読みいただきありがとうございました。