臨床心理士の小村緩岳です。
私は臨床心理士となって18年、プロの心理士となって20年になりますが、もともと人間関係は苦手でした。
人間関係が苦手なのに、カウンセラーを目指す人、結構多いです。自然に、人は足りない物を求めようとするのですね。
私の場合、それは大学に入っても変わらず、実際、心理士として病院に就職してもあまり変わりませんでした。
ただ、恩師との出会いでカウンセリングや心理療法の理論や方法を実践しながら学んでいく中で、次第に克服していけました。
人間関係をうまくする秘訣は、実は、単純なのですね。
「一人でいられること」
これにつきます。
誤解のないように申せば、「わがままを通す」とかではないです。
「一人でいてもさみしくない」
という方がいいかもしれません。
そして、
「無理に社交的である必要はない」
ということです。
昔はよく私は、内向的、とか「ネクラ」とか言われたものです。
ネクラというのはテレビではやったただのレッテル貼り、たちの悪い差別語と思いますが、「内向的」というのは、ユングによる性格の類型です。
内向的ということは、決して非社交的、という意味ではないです。
「エネルギーがうちに向く」
言い換えると内面に働きかける割合が多く、結果的に「豊かな内面を創造している」ということです。
「外交的」はその逆で、エネルギーが外に向き、環境に働きかける割合が多い、ということに過ぎません。
どちらも、エネルギーの使い方の問題であって、「よい・わるい」「優・劣」の問題ではありません。
ただ…
社会人となると、必然的に、「外交的」であることを求められることがどうしても多くなるので、内向的な人にとっては、辛くなることも多いのですね。
そこで、無理に「外交的」になろうとすると、苦悩が深まります。
あなたの、今まで創造してきた「内面の豊かさ」をうまくつかって、少しずつ環境に働きかけていけばいいのです。
一緒に取り組みましょう。
あなたのお宝が見つかりますように。