カウンセリングは本来、心の治療として行われるものですが、単純化して考えれば、何げない人と人との会話(対話)の中にもカウンセリング的な要素が潜んでいます。
そうしたカウンセリング的要素を意識して普段から人と接すること、すなわちカウンセリング・マインドを持って人と接することは、「あなたと私(You & I)」の関係を良い方向へ傾けていってくれるものと期待できます。
一般的にカウンセリングといえば、「傾聴」というイメージが強いと思います。傾聴とは相手の話に聴き入る、全身を傾けて話を聴く、ということを意味しますが、米国の心理学者、カール・ロジャースはカウンセリングを成功させるための条件として次の3つを主要なものとして提唱しました。
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受容(無条件の積極的肯定)
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共感(共感的理解)
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自己一致(純粋さ)
こうした態度を保って傾聴していると、カウンセラーとクライエントの間に「信頼関係」と呼べるような暖かい関係が生まれてきます(ラポール)。
このような暖かい関係には人を癒す効果があるようで、これがカウンセリングにおいて目指すところです。
そして,この態度を,自分自身に対して用いてみると,セルフ・カウンセリングになります。
自分自身と対話を図ってみることです。普段から,そうしたことを試みている方もおられることでしょう。ただ,やったことのない方には,少し気恥しさや,何か不安を感じる方もおられるかもしれません。
自分自身の心の声を傾聴して,「自分自身とのラポール」を作ることができれば,「自分を受け入れ」であり「自分を認め,許し」「自分に素直である」という態度を身に着けることができるかもしれません。
もちろん,カウンセリングはある程度の時間をかけて行うことですので,一朝一夕に身につくものでもありませんし,実際,継続するのはエネルギーを要することでもありますね。
まずは,日頃から自分自信の「いいところ」,すなわち,何か自分にとって誇れる出来事、成功体験、嬉しかった思い出など,を具体的に頭に思い描き,それによる快さに浸る時間を作ることなどから始めてみてはいかがでしょうか。
自分のいいところを事実に基づいて具体的に見つけることで,自分に対しての「やさしさ」が発揮されやすくなり,それが自己受容,自己承認,自己肯定と,自分への信頼感につながる可能性もあります。
自分を信頼することが出来れば、人は人にも,自分にもやさしくなれます。
You & Iが「友愛」になります^^;
あなたのお宝が見つかりますように。