カウンセリングをご希望なら公式サイトで最新情報をチェック!

カウンセリングオフィス広島心理教育研究所

マインドフルネスの何がいい?|広島心理教育研究所

広島心理教育研究所代表,臨床心理士・公認心理師の小村緩岳です。

マインドフルネスでは、問題に「とらわれない心」の育成を目指します。

  • 今考えても仕方がない。
  • 今は今のことを考えよう。
  • 今やるべきこと、今考えるべきこと、
  • 今感じていること、
  • 今まさにここで体験していること

に注意を向けます。

 

つまりは、考えないことなのですが、考えないことは実際問題難しいので、何か一つのことに集中する必要があり、そのためには、座禅や瞑想が適している、ということです。

 

☆ ☆ ☆

 

でも、そうすることがどうして、カウンセリングなどの心理的支援になるのでしょうか?

 

そのためには、まず、「人の悩み」について知らねばなりません。

 

☆ ☆ ☆

 

人の悩みとは、大抵、頭の中で起こる「過去の想起」か「未来への不確かな予測」です。

 

それは不快なものですが、現時点「今」においては、頭の中で生じている「イメージ」「思考」に過ぎないのです。

だから、頭の中の過去や未来から「現在」に戻ってくれば、その悩みは消失するはずのものなのです。

 

☆ ☆ ☆

 

そして、そのイメージや思考が「一過性」ならそう問題にはなりません。

 問題なのは、それが、「絶え間なく繰り返されてしまう」ことにあるのです。

 

☆ ☆ ☆

 

それを、「思考の反すう」とよびます。

悩みにとらわれた状態とは、この『反すう』によるものなのです。

 

反すうされると、悩みとなる思考やイメージは、あふれんばかりにいっぱいいっぱいになります。

 

そうすると、もはや、冷静な判断は望めず、悩みは混迷を深めるばかりです。

 

☆ ☆ ☆

 

とすれば、『反すう』を止めればいいのです。

 

反すうは考えの反復なので、考えることをやめたらいいのですが、先ほども書きましたように、考えることをやめるのは難しいものです。

なので、「別のことを考える。」のです。

 

それによって、もともとの悩みに関する『反すう』思考を休止させることができます。

つまり、悩みごとに向いていた「注目」を別の対象に変える、ということです。

 

☆ ☆ ☆

 

気になっている悩み事に代わりに、呼吸とか、体の感覚といった、今まぎれもなく存在しているものに、「注目」をあたえるようにします。

 

☆ ☆ ☆

 

そうするとどうでしょう。

もともとの悩みから注意がそれますので、考えなくてすむようになります。

 

考えたとしても、あまり気にならなくなります。

 

そうすると、本来の「思考のリソース」が最大限活用できますので、冷静に物事を判断し、客観的に評価し、計画的に行動することができます。

 

☆ ☆ ☆

 カウンセリングでマインドフルネスを用いるのは、このようなプロセスをもたらすためなのです。

決して、「悟り」を開いたりすることが目的なのではありません。(笑)

前回書いたような呼吸を練習するだけでも、結構効き目があります。

ぜひ、実践してみてくださいね。

 

今日もお読み頂きありがとうございました。

小村緩岳

P.S.

マインドフルネスの効き目の一つは、「冷静に、自制の利いた判断力」が身につくことです。

 

米国の有名企業が社員に進めるのもうなずけますね。

今日もお読みいただきありがとうございました。

 

「自分も人も大切に」

マインドフルネス
マインドフルネス(Mindfulness) マインドフルネスとは,「心を今この瞬間に集中する」ということを意味します。 例えば,何かをしているときに,あれこれと色々なことが頭に浮かび,「心ここにあらず」の時,「ハッと我に返る」ことがありませ