広島心理教育研究所 メンタルヘルス相談室Cachette代表・臨床心理士の小村緩岳です。
カウンセリング受けたいですか?
カウンセリングはやはりまだまだ、社会的認知度が低いのでしょうね。
ご自分の知り合いなり家族なりが、たとえば、歯痛で苦しんでいたら、「早く歯医者にいってね?」みたいに言うと思います。
おなかが痛いと言ったら、「あそこの内科がいいみたいよ」
とか、日常的な会話で使っていると思いますが、ため息連発したり、食欲がなく、明らかに悩んでいるときでも、「明日にでもカウンセリング受けてきたら?」とは言わないですよね?
実際、調子が悪そうな人がいても、カウンセリングや精神科を進めるのは、ためらわれますよね。
そんなときにカウンセリングは確かにお役に立てるのですが、下手にそんなことを言ったら、「何で私がカウンセリングなんか受けるのよ!」
みたいに、怒られることもあるかもしれません。
(実際、そんなケースは何度も耳にしています)
「先生、○○さんにカウンセリングを受けてもらうには、どう言ったらいいのでしょう?」 なんて相談を受けることもしばしばです。
いったい、カウンセリングを何だと思っておられるのでしょうね^^;
やはりまだまだ、社会的認知度というか、むしろ「偏見」にすら近いものがあるのかもしれません。
そんなにネガティブイメージではないと思いますが、カウンセリング=病気の人が受けるものということなのかもしれません。。
だから、カウンセリングを進められると、「病気」だと思われている、と感じてしまうのでしょうか。
そして、その「病気」を「恥ずかしいもの」「忌み嫌うべきモノ」という、心の病や、心の悩みに対しての「偏見」が背景にあるのかもしれません。
そして、それは、治らないモノ。一生の障害。
という認識なのかもしれませんね。
病や障害には治らないものがあるのも事実なのですが、それとカウンセリングという支援の方法は全く別です・・・。
「カウンセリング」をもっとオープンに出来ないモノか。
なにしろ、「俺、明日ちょっとカウンセリングいってくるわ。」 とカウンセリングの敷居を低くして、すそ野を広げることが私の夢だったりします。
私自身がカウンセリングという技術に救われ、育てられてきたからです。
もっとカウンセリングの「よさ」を伝えたい。
そして、もっと利用する垣根を低くして、少しでも悩める人にカウンセリングをお届けしたい。
そう思っています。
おっと、悩んでいなくても「カウンセリング」はOKです。
とにかく、より深く、多くの方にカウンセリングをお届けしたいと思っています。
カウンセリング料金は高いか?
ただ、最大の問題は、費用面でしょうか。カウンセリングは保険がきかないだけに、どうしても高額の料金をいただくことになります。(そうしなければカウンセリング・ルームが成り立たないのです)
ホームページにも書いていますが、すくなくともうつ病や不安障害の多くは、適切な服薬と認知行動療法でほぼ軽快します。
そうすれば、仕事も出来ますし、生活の質も向上します。
当所の場合、初回インテーク+、15回のカウンセリングに通ったとして、(ほぼ最長のパターンですが、)13万円(税込み)かかります。(コース料金の場合割引があります)
当所はかなり、リーズナブルな設定にしているつもりですが、やはり、ここだけ見ると「高い」という印象かもしれませんね。
でも、比較するとどうでしょう。
一般的な月給の半分くらいではないでしょうか。
その投資で、また仕事に復帰して、毎月月給がもらえることを考えたら、13万円は高いでしょうか?
13万円といっても、15回のセッションなら、およそ4ヶ月から半年にわたるセッションになります。
愛煙家の方なら、たばこ代で消えてしまう額かもしれません。
実際、およそ半年間続けて通われ、トータルの費用は17万円ほどかかった方がおられましたが、うつが軽快し、復帰の際には上司や産業医の面談についてコンサルするなども行い、休職~退職の流れを回避して無事に復職され、現在も元気に仕事をされている方もおられます。
認知行動療法は効果の持続期間がながいことで知られています。薬は服薬をやめたら再発のリスクが高いですが、認知行動療法は、少なくとも効果が1年以上、継続することが知られています。
そして、最大のポイントは、認知行動療法の方法は、「治療」だけではなく、
- 「効率的な仕事法」
- 「効果的なストレス解消」
- 「やる気(意志力)の向上」
など,さまざまな副次的効果が見込めるところです。
こうした将来にわたる健康やパフォーマンスアップにつながる方法を学べるとしたら、結構、割に合う「投資」といえるかもしれません。
認知行動療法は、「治療」というより「スキルの学習」です。
「うつ」が軽快するということは、人生における「+α」のスキルを得たことになります。
メンタル不調は、心と体のバランスが崩れることが大きい要因ですが、ある意味、バランスの乱れを知らせるサインであり、それを整えるためのチャンスでもあります。
メンタル不調がのしかかるハイリスク世代の30代~40代は「人生の正午」とか「中年期危機」といわれ、今までの人生を振り返って、肯定的な側面を再認識し、否定的な側面も受け入れ、人として成熟していく大切な時期です。
まだまだ一花咲かせられる年代です。
「うつ」や「不安」という、体からのメッセージに耳を傾け、再度、新しいあなたを見いだしていくお手伝いをさせて頂きたいと思っています。
お読みいただきありがとうございました。
「自分も人も大切に」