リラクセーション中心のカウンセリングにおいて筋弛緩法を学んでいただく際、「力んでください」という教示に対して、本当に全力で、血管が切れるのでは・・と心配するほど全力で力む方もおられます。
力むほど効果が強く出るというものでもない、とお教えして、適度な力み方を練習していただくのですが、そうした方はやはり日常生活や仕事でも「頑張りすぎ」の方が多いですね。
「力み」はつまり「頑張りすぎ」ということで、頑張るところと休むところのメリハリが上手く付いていない状態と言えます。
休んでもいい状態でも頑張ってしまっている、ということによって生じる、慢性緊張ですね。そこから、不眠やうつ、といったメンタルヘルス不調にいたることが多いようです。
個人的には「頑張りすぎ症候群」と呼んでいます。
「力む」ことは生活に必要なことなので、「力む」ことにはなれていますが、「休む」「脱力する」ということには慣れていない状態ですね。
「休む」にはわざわざ「力を抜く」必要はなく、「力まなければいい」のですが、ついつい意識が頑張る方に向いていしまうと、無意識的に「力み」が生じてしまいます。
筋弛緩法は、無駄に力まないように、力みと弛緩のメリハリのつけ方を学ぶ方法といってもいいでしょうね。
心の持ち方も同じで、緊張して認知機能をフルにつかって活動するときと、リラックスして認知機能を休ませて回復させる、というそのバランス、メリハリのつけ方が、心のメンテナンスには大切です。
心も体も、働き過ぎたらそれを休めることで本来の機能を回復することができます。
頭も体もいっぱいいっぱいだと、体は言うことを聞かず、頭も普段のような回転力が発揮できない状態になると、仕事が滞り、ますます力んで頑張ろう、という悪循環になってしまいます。
そうした状態を予防して、リラックス気分でいきいきと仕事をするためにも、筋弛緩法をうまく使って、心と体を上手に休ませましょう。
当所のリラクセーション中心カウンセリングでは筋弛緩法,自律訓練法,呼吸法,マインドフルネスなどを用いて,身体からのアプローチによるメンタルヘルスの増進を実践しています。