以前の記事で、静かなクラシックを聴くことは脳の休息に効果的と書きましたが、状況に応じて音楽を聴き分けることで、気分を変える心理的効果もさらにアップします。
皆さんも、気分がよいときは明るい曲、少し悩んでいるときにはしっとりと落ちついた曲を聴きたいなど、その時の状況・気分によって聴きたい音楽が変わってきませんか?
その時の状況・気分とフィットする音楽を聴くと、不思議と「ほっ」とするような経験をするかもしれません。色々な状況・気分にあった曲を持っておくとストレス解消に役立てられそうですね。
昔、大学の認知心理学の講義を受けた時の資料に、そうした音楽のリストがありました。たまたま見つけたので、あげておきます。今となっては出典が不明なのですが、アンケートによる調査を分析したもののはずで、それなりの根拠はあるはずです。
メンタルヘルスに少しでも役立てば幸いです。
- 疲れた心に快い音楽(ヴィヴァルディ:四季;春)
- 不安な気持ちと共鳴し気持ちを鎮める音楽(ストラヴィンスキー:火の鳥第1楽章)
- 自殺の心理を語り合える音楽(グリーク:ペールギュント;オーゼの死)
- 憂うつな気分と同調する音楽(チャイコフスキー:憂うつなセレナーデ)
- イライラ・欲求不満・怒りを吹き飛ばす音楽(シベリウス:フィンランディ)
- 憎しみ・嫉妬を和らげる音楽(ハチャトリアン:剣の舞)
- 悲しい気持ちがわかり合える音楽(ショパン:幻想ポロネーズ)
- 穏やかな気持ちになれる音楽(スメタナ:交響詩モルダウ)
- 明るく軽快になる音楽(シューベルト:楽興の時)
- 爽快な気持ちになれる音楽(ボロディン:交響詩中央アジアの草原にて)
- 生きる喜びと勇気がわきでる音楽(ブラームス:交響曲1番ハ単調)
- 美人になる音楽(サラサーテ:チゴイネルワイゼン)
- 思索するときのBGM(バッハ:シャコンヌ・ニ長調)
- 記憶力を高めるBGM(ベートーベン:エリーゼのために)
- どんどん自信がわいてくる音楽(ヴェルディ:アイーダ凱旋行進曲)
- 眠りを誘うBGM(ドビッシー:ピアノソナタ夢)
- 快い目覚めを誘うBGM(ヨハンシュトラウス:美しき青きドナウ)
- 愛の語らいを盛り上げるBGM(クライスラー:愛の喜び)
- 安全ドライブのためのBGM(イヴァノビッチ:ドナウ河のさざ波)
- 食卓をいろどるBGM(モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク)
(ちなみに、音楽を使って心理的な援助をする専門職を「音楽療法士」といいます。私は多少、聞きかじってはいますが専門家とは呼べませんのであしからず。)