広島心理教育研究所代表,臨床心理士・公認心理師の小村緩岳です。
実は、単なる英単語で、昔からあった言葉ですよね。
本来は、
- 『こころにとどめておく』
- 『しっかり心にとどめて気を付けておく』
という程度の意味です。
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マインドフルネスがカウンセリングに持ち込まれてきたのは、アメリカ・ハーバード大学のジョン・カバットジン先生の業績に負うところが大きいです。
その後、イギリスのオックスフォードの研究者たちがカバットジン先生の下で学び、第三世代の認知行動療法と呼ばれる手法の下地を作りました。
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そうして発展した、最新の認知行動療法であるマインドフルネス・トレーニングはうつ病の「予防」に効果が高い事が実証されています。
いうなれば、マインドフルネスは禅や瞑想などのメソッドを凝縮したエッセンスを合理的に現代にあうようにアレンジした「セルフ・マネジメント法」です。
マインドフル(心がここにある)であることは「こんな私が、まさに今ここに存在している」という気づきであり、今現在に心を留め置くことです。
反対語は、身体はここにいても心はあちらこちらをさまよっている、つまり「マインドを見失った状態」=「マインドレス(心ここにあらず)」ということになりましょうか。
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誤解されやすいのが,マインドフルネスとは「考えない」という状態を作ることと思われがちですが,考えないということは現実的には難しいので、考えないために、「一つのことに集中する」という状態を目指します。
そのための訓練法としての、禅や瞑想ということなのですね。
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頭がいっぱいの時、「少し頭を冷やそう」というたとえをよく使いますよね。
イメージとしてはまさにその通りです。
例えば,
頭を冷やすために、眼を閉じて、自分の呼吸に意識を向けて、呼吸によって生じる身体の動きにひたすら注意を向けてみましょう。
呼吸を無理に変える必要はありません。
それを3分程度行って、ご自分の状態(気分・考え・体の状態)をチェックしてみましょう。
どんな体験をしましたか?
まずはそこから。
自分の体と心に、さりげなく「注意」を向けることが大切なのです。
今日もお読み頂きありがとうございました。
小村緩岳
「自分も人も大切に」