カウンセリングをするときに、クライエントさんの問題や悩みを解消し、または弱めることで、より良い生活ができるように手助けをすることが大切と心得ています。
その為にカウンセラーは話を傾聴し、認知行動療法をはじめとする技法・技術を用いて解決をアシストする知識や知恵をご提供することができます。
わたくし的な解釈としては、カウンセリングではクライエントさんの資質を重視し、リソースを引き出すことに主眼をおいて行い、認知行動療法などの技法では、何らかの具体的な方法をご提示し、それをご自身で行っていただくように、なんらかの「付け加え」を行うものと考えています。
いずれにしましても、カウンセラーは伴走者であり、カウンセラー自身が走っているわけではありません。伴走者が支持をすることで、走者がご自身の良い方向を見据え、よりしっかりとした足取りで走るための力添えをしています。
あくまで、走るのはクライエントさんご自身であるという視点で取り組むことは、カウンセラーにも必要ですし、カウンセリングをお受けになるクライエントさんにも必要なことと考えています。
誤解されがちですが、カウンセリングは、依存や甘えではありません。また、魔法でもありません。
カウンセリングを通して、クライエントさんはご自身の今までの走り方をかえりみて、より良い、効率の良い走り方を見出していくことができます。
それはある意味、とてもしんどい試みです。誰しも自分の嫌なところや弱いところは避けて通りたいものですから。
そこを見つめて、直面し、自ら変容させていくためには、ちょっとした勇気と、クライエントさんご自身の継続的な努力が必要です。
その勇気を出すことや努力をするための意欲を持っていただくこと、そして結果としてその努力に見合うだけの具体的成果を得ていただくこと。
それらがやはり、カウンセリングにおける柱になるかと考えています。