「コロナ明け」と自粛疲れ

このところの感染者の減少により,緊急事態宣言の解除も近いようですね(5月25日現在)。それに伴い,休校続きだった学校も再開となりそうです。

先週ごろより広島県内の多くの学校では分散と自主登校が始まっています。

感染が落ち着き,リスクが低下している中でこの流れは必然といえますし,いつまでも休校というわけにもいかないので,当たり前と言えるでしょう。

一般人としての認識でも,ぼちぼちいいんじゃないか? という気持ちが多くの人に生じていると思います。

ただ,新型コロナの特性として,無症状の感染者が多くいることを考えると,症状の有無は別にして感染を避けるための防止策は今後も続ける必要があるでしょう。「宣言解除後も一定の移行期間を設ける。都道府県をまたぐ移動は5月末までは避けていただく」とのこと。もちろん,「新しい生活様式」の定着も必要とされるでしょうね。

厚生労働省webサイトより引用

学校の9月はじまりも議論されていますが,これを機に,日本の構造が大きく変わるかもしれませんね。

環境変化とストレス

日本の構造が変わるということは人々の生活環境が変わるということでしょうけど,環境の変化は(たとえそれがよいものであっても)人によっては大きなストレスになります。

新型コロナで学校は休校,自主休業を余儀なくされた店舗やリモートワークをせざるを得なくなった会社員など,この環境変化のストレスに耐え,この3か月やってきた人は多いでしょう。

ただ,人は環境が変わってもそれに慣れ,「適応」する力を持っています。この3か月の苦労によって,すでにこの状況に適応してしまった人もいるかもしれません。

アフターコロナへの再適応

そうした人にとっては,この「コロナ明け」のタイミングは,「アフターコロナ」という構造が変わってしまった新しい環境に再び慣れなければならない試練と言えるかもしれません。

環境になじむには多大なエネルギーを必要とします。せっかくそれを費やして新型コロナ禍に適応したのに,慣れたころにまた,アフターコロナへの再適応にエネルギーを使わないといけません。

大体,適応まで3か月が目安とされることが多いですが,これから3か月は,ほんとに,メンタル面で要注意です。

まずは,勝って兜の緒を締めよう

エネルギーは正しく消費すればむしろ心と体を活性化させて元気をもたらしますが,はけ口がないと漏電してしまい,心と体を疲弊・消耗させてしまいます。

「コロナ疲れ」「自粛疲れ」などと言われますが,先の見えない不安に加え,気晴らしや楽しみごとのパターンを変えざるを得ない状況の中で,うっぷんがたまってくると,その行き場のないエネルギーが目に見えない緊張感や疲労として現れてきます。

例えば,仕事を自粛して何もしていなかったとしても,心の中では不安や心配が渦巻き,落ち着かない日々が絶えなかったとしたら,心と体は相当疲弊していることが考えられます。家族を抱えている場合はなおさらでしょう。

それが,積み重なると,「コロナうつ病」と言われるような症状(抑うつ感情,身体的症状,罪悪感など)として現れやすくなります。(今までとは違う心身の反応や症状が続く場合は医療機関の受診も必要です。)

とりわけ,困難な状況がひと段落ついたときに生じる,「荷下ろしうつ病」というような反応が起こることもあります。落ち着いたからと言って,あまり一気に気を緩めてしまうと,その反動で張りつめていた意図がぷつりと切れ,一気にメンタルが沈んでしまうのです。

また,うれしさのあまり羽目を外しすぎて,感染の再拡大はもとより,事故や違法行為などにつながらないように,規制が緩んできた今だからこそ,少し締めていく気持ちも必要かもしれません

コロナ疲れを力に変える

緊急事態宣言が解除されても,なお感染防止のための対策は求められるでしょうから,そうです,コロナはまだまだ終わっていません。それに合うように,徐々に以前のような仕事,楽しみごと・気晴らしを再開させましょう。

仕事にしても,学校にしても,この際,ソフト・ランディング期間を作るべきかもしれません。そういう意味では現在の学校の分散・自主登校は英断でしょうね。

コロナ感染の危機で張りつめていた心を少しずつほぐすとともに,以前のような社会生活に戻るための緊張感を取り戻す・・・というのはずいぶん矛盾した状況なので,あわてることなく,無理をしないよう,できるところからのんびり手を付けていく気持ちが,これから先,必要になるでしょう。

「あわてず,急いで,正確に」

・・・「急いては事を仕損じる」・・・「急がば回れ」・・・など,急を要するときでも,いったん間をとって冷静になることが重要であることは,昔から言い伝えられてきています。

あわてると,いつもの判断力・決断力が鈍り,普段ならしないようなミスををすることも。

焦る気持ちはあって当然です。何しろ,だれも悪くないのです。この状況では誰も安閑としていられないでしょうし,心身が疲弊してうつ病のようになるのも無理はありません。

ただ,リカバリーに際して,様々に思いを巡らし,助けを借りたりして,再起を図るための様々な工夫をすることも誰にもできることなのです。

そして,このコロナの期間に知ったこと,学んだこと,(自分なりに)頑張ったこと・耐えたこと,できたことなど,この期間を無駄にしないための自分や他者へのねぎらいのメッセージを与えましょう。

再起を図るために

ジャンプするとき,一度沈むとより高くジャンプできます。

より高くジャンプした時にどんな景色が見えるでしょうか。きっとより大きくなったであろう自分はどんな自分でしょうか。それを想像し,一歩一歩進んでいきたいと思う,今日この頃です。

今回もお読みいただきありがとうございました。

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