広島心理教育研究所カウンセリングルーム代表の小村です。
「自分を発展させるために、なにかやらなきゃ、これをやりたい、あれをやりたい、でも結局、今日もできなかったな~。」と落胆することはありませんか?
「今のままではダメだ、何とか自分をブラッシュアップして、将来に備えよう。」という自己啓発的なアイディアは誰しも持つものと思います。
人には成長欲求があり、それを叶えたいと思うのは自然なことですが、実際にそれを成し遂げるには、何かをやらなければなりません。
いくら頭の中で考えていても、具体的な行動が伴わなければ、結局、「絵に描いた餅」に終わってしまいます。
それは理屈ではわかっていても、なかなか行動に移せない、実行できない、そんな毎日で終わっていませんか?
そんな時にはたいてい、「自分は意志が弱いなあ」とか「やる気が出ないなぁ」「どうせやっても無意味だろう」と自分を無理やり納得させていませんか?
結局そのまま自分をごまかしていると、物事は進展せず、不安・抑うつのスパイラルに陥ってしまいます。
もちろん、「やりたいこと」の大きさにもよりますが、難なくできるような小さいことも先送りにするくせをつけてしまうと、「やらないこと」が日常になってしまいます。
そんな日常は、自分の願望、欲求を無視してしまう毎日なので、徐々に自分に自信が持てなくなり、元気がなくなっていってしまいます。
やりたいことを先送りにするいわゆる「先送りグセ」は「意志の弱さ」という性格上の問題として考えられることが多いものですが、そんなことはありません。
私は、「意志」とはそもそも強いも弱いもないのでは、と考えています。「意志」を言い換えるとそれは「願望を達成しようという指向性」といってもいいのではと思います。
問題は、それを達成するための「合理的な方法論」を持っているかどうか、ということなのであって、「願望達成の指向性」そのものは誰にでも同じように備わっているものなのではないでしょうか。
「千里の道も一歩から」とは言いますが、大きいことを達成しようと思うのなら、「とんかつ」の話とかぶりますが、まずは「できるだけ小さいこと」から始めましょう。
大きいことでなくても、やりたいことがあったら、まずは目標を明確化して、できるだけ小さいことを目標行動として実行しましょう。そうすることで、実際の行動に結びつきやすくすることができます。
どんなに小さいことでもそれが実行できるということは、「意志」を使ったということです。結局、「意志が強い」という状態は、「意志」を使いやすい条件を整えることによってもたらされる、ということかもしれません。
今日もお読みいただきありがとうございました。