広島心理教育研究所 メンタルヘルス相談室Cachette
代表・臨床心理士の小村緩岳です。
「つぶやき」は、そのときに浮かぶ考えですが、考えは、まるで水底から湧き出るあぶくの様なものです。
底にガスがたまっていれば、少しづつ、絶え間なく、吹き出してきて、水面を揺らします。
消しても消しても、次々と、きりがないですね。
そして、考えがあぶくと違うのは、あぶくのようにすぐに弾けて消えることなく、その場に残り続ける、ということです。
つぶやきと反対となる事実を探すと、もとのあぶくの元になるガスはそのままですが、出てくるあぶくの「形」が変わります。
つまり、「別の思考」をもつことになります。
われわれがふだん意識するのは、このあぶくの部分ですので、
あぶくが変わればそれでいいとも言えますが、元が残っていると、いつまた出てくるかもわかりません。
なので、あぶくの形を変えつつ、それでも対処しきれない場合は、そのあぶくの元にアプローチすることになります。
ここは、かなり慎重を要するところで、うっかり掘り下げると、急激に噴出しすぎて止められなくなることもあります。
したがって、あぶくの元にアプローチする時は、慎重に、入念に準備をして望みます。
あぶくの元に触れることに恐れを感じることもありますし、その必要性もないかもしれません。
小村はなるべく、あぶくの元には直接的には触れませんが、 そこに触れなければ先へ進めない、進めそうにない時には、アプローチを試みます。
今までの「つぶやき」とその「反対」となる事実を書き出すというワークも、あぶくの元を断つための準備といえます。
つぶやきの元は、できればあまり触れたくない、本当なら隠しておきたい所なので、それに耐えられるこころの準備が要ります。
「つぶやき」の形を変えるワークは、そのためのトレーニングでもあります。
自分をどうやって大切にしていくか、大切にしてきたのか、負の側面に直面する前に、正の側面を確認しておきましょう。
【小村からのご提案】
「今のあなたの誇れる部分」
を出来るだけたくさん、書き出してみましょう。
今日もお読みいただきありがとうございました。
「自分も人も大切に」