一日の生活の中で、「いいこと」と「わるいこと」の割合はどのくらいでしょうか?
今日はいい日だった、悪い日だった、思えるには、その割合がかなり極端な時ではないでしょうか。
もし、「いい」「わるい」の割合が半々としたら、いい日、悪い日のどちらになるでしょう。
例えば、うつの方は一日を「悪いことばかり」と考えている傾向があります。
たとえ、いいことがあったとしても、それは忘れられてしまい、悪いことばかりにスポットライトを当てるクセをお持ちのことが多いようです。
メンタルヘルス的に健康な方の場合、その時々の状況によっては良いことを忘れて悪いことに意識が向いてしまうこともありますが、「その一方でよいこともあった」、ということをしっかりと思い出し、気分を保つことができています。
言い方を変えますと、メンタルヘルス不調の方は「悪いこと探し」をし、健康な方は「良いこと探し」をするということかもしれません。
認知行動療法では「認知の歪み」などと表現しますが、物事の見方が大きく偏ってしまうと、考え方も極端になり、結果的に抑うつや不安が強まるといった悩みにつながります。
やや気分が下がり気味の方は、積極的に「いいこと探し」をして、1日のいいことと悪いことの割合をできるだけ客観的に見るようにしてみるのもいいかもしれません。