臨床心理士の小村緩岳です。
私はカウンセラーなので、個人カウンセリングが主業務なのでカウンセリングの機会は当然多いですが、企業さんや公的機関などで研修を持たせてもらえることも多いです。
やはり、予防が必要なメンタルヘルスには、個別よりも集団的な方法が役に立ちます。
ただ、予防には研修、治療にはカウンセリング、という方法のすみわけはあるものの、実際、お伝えすることはあまり変わりません。
私の場合、根底は心理学(認知行動療法)で、つながっているので、切り口や表現方法が違うだけで、結局、いつも、どんな時でも同じことをお伝えしています。
あるクライエントさんからも、「先生は、結局、いつも同じことをおっしゃっていますよね。」
といわれ、お褒めの言葉とうけとっていのかなぁと少し複雑な気持ちだったこともあります。
だって、認知行動療法は「学習」がその治療の原則なので、「学習」と言えば、「繰り返し」しかないですよね?
だから、同じことは何度でもお伝えします。
ただ、クライエントさんによって、「言い方」「伝え方」がことなると、受け取り方も異なり、理解度も異なります。
あるクライエントさんは、理論的に理屈でお伝えする、別のクライエントさんには「比喩」を多用して、「感覚的に」お伝えする、
というように、伝え方も「すみわけ」が必要です。
上手く伝わると、それをご家庭に戻られてからも、しっかりと実践してくださいます。
そうなると、解決が早いです。
だから、お伝えしたい理屈がうまく伝わるようにお伝えできるかどうか、そこが、カウンセリングも研修も大切なところですね。
実は、「伝える」には、「聴く」スキルが必須で、それこそがカウンセラーが年月をかけて積み上げていく、最大のスキルなのですね。
「伝えようとする」だけではうまくいかないので、「しっかり聴くこと」、「伝えること」を最大化することができます。
時間はかかりますけどね。
言い換えますと、「カウンセラーの聴くスキル」は、「説得力」をUPするための効果的な方法、といえます。
コミュニケーションで悩んでいるとき、この、
「聴く」⇒「伝える」
プロセスをきちんと踏めているかどうか、チェックしてみましょう。
「聴いているつもり」で「伝えるだけ」になっていませんか?
特に、学校の先生や、警察官など、日頃から指導的な立場の人には、ありがちかもしれません。
「親」という立場も、そうなるには十分な条件ですしね。
「習慣」は徐々に変わります。なので、いつの間にかすっかり変わっていても気づかないことも。
- 「何かいつもと違う」
- 「前はこんなじゃなかったのに。」
時々は「リセット」する時間を持ちたいですね!
自戒を込めて。
今日もお読みいただきありがとうございました。
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